公共交通機関での乗車拒否は法律違反?JRで車椅子の乗車拒否を訴えた伊是名夏子が炎上した理由は?

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社民党常任幹事でコラムニストの伊是名夏子さん(39)が4月4日、「JRで車いすは乗車拒否されました」との題名で自身のブログを更新し、その内容が話題となっています。

無人駅に駅員を4人集め、100㎏近い車いすを運ばせる対応をしてもらいながら、「乗車拒否されました」「シェアしてください」と訴える伊是名夏子さんに対して、「クレーマー」だとする世間の声が多く上がっているようです。

今回は、『公共交通機関での乗車拒否は法律違反?JRで車椅子の乗車拒否を訴えた伊是名夏子が炎上した理由は?』という内容で情報をまとめてみたいと思います。

公共交通機関での乗車拒否は法律違反?

道路運送法

例えばバスやタクシーの場合、道路運送法による規制があり、以下に挙げられる正当理由がある場合を除き、運送の引受を拒絶してはならないとされています。

①運送の申込みが認可を受けた約款によらないものであるとき。
②運送に適する設備がないとき。
③運送に関し特別の負担を求められたとき。
④運送が法令または公序良俗に反するものであるとき。
⑤天災その他やむを得ない事由による支障があるとき。
⑥その他国土交通省令で定める事由があるとき。

さらに、国土交通省令である旅客自動車運送事業運輸規則13条では以下の場合に運送引受を拒絶できるとしています。

①乗客が法令または公序良俗に反する行為を行い、制止に従わないとき。
②乗客が危険物を携行しているとき。
③泥酔者または不潔な服装をした者等であって他の乗客に迷惑となるとき。
④付添人が伴っていない重病者
⑤インフルエンザ等の感染病に罹患している所見があるとき。

実際に、行政処分が下された例があります。
2019年9月、滋賀県で、バスに乗ろうとした車いすの男性が、運転手から「乗降用スロープの使い方がわからない」との理由で乗車を拒否されたことに対して、国土交通省近畿運輸局がバス2台を15日間使用停止の行政処分を行いました。

上記の例では、バスには車いす用の設備が設置されていたことから、乗車拒否の正当な理由には当たらないとの判断です。

他にも、タクシーが車いすや盲導犬を連れた乗客を乗車拒否して処分された例も少なくないようです。

障害者差別解消法

2016年4月、「障害者差別解消法」が施行されました。

障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)では、国の行政機
関や地方公共団体等及び民間事業者において、正当な理由なく、障害を理由として、サー
ビスの提供を拒否することや、制限したりするような『障害を理由とする差別』を禁止してい
ます。
障害のある方から何らかの配慮を求められた場合、負担になり過ぎない範囲で、日常生
活や社会生活を送る上で障壁になると考えられるものについては、『合理的な配慮』により障
壁を取り除くことが求められます。

「合理的な配慮」とは、障害当事者から申し出があった時に(家族や支援者からの申し出も含む)、状況に合わせて適切な配慮を行うこととの解説がありました。

障害を「個人の側の機能障害の問題」として捉え、日常生活を送るために「障害者個人が社会に合わせる」という考え方から、障害の有無にかかわらず誰もが安心して生活ができるように社会的障壁を除去するというものであり、これからは「変わるべきは社会の側」という考え方を持つことが重要と言えます。

例えば、

  1. 障害者の方がサービスを受けるにあたり、何か困ったことがあった場合には、障害の状況に応じた連絡手段を用意する
  2. 車いすの機能等を十分に理解していないことが理由で、障碍者の方がスムーズにサービスを受けられない事態を避けるため、研修などを通して正確な知識を身に付ける

以上のようなことが「合理的な配慮」とされています。

JRで車椅子の乗車拒否を訴えた伊是名夏子が炎上した理由は?

伊是名夏子さんのブログ内容の中に、4人の駅員さんと繰り広げた以下のようなやり取りが詳細に記載されていました。

~中略~

駅員Aに「来宮駅は階段しかないのでご案内ができません。熱海まででいいですか?」
と言われる。

私「いや、来宮までお願いします」

駅員A、どこかに問い合わせている模様。

駅員Bが出てきて「熱海まででいいでしょうか?」

私「いや、来宮までお願いします」

駅員B「階段しかないので、ご案内できません。熱海まででいいですか?」

私「いえ、私は30分前には来ていて、どうしてもこの電車に乗っていきたいです。駅員さん3,4人集めてもらい、階段を持ち上げてください」

駅員B「熱海駅はそのような対応はしていません」

私「どうにかお願いします。レストランもホテルももう予約しているので、この電車で行きたいです」

駅員B「少々お待ちください」

すでに乗りたい電車が行ってしまう。30分前には来ていたのに、、、

駅員C「来宮駅はお使いいただけませんので、熱海駅までで。その後はご自身でお考えになってください。」

私「どうやって?」

駅員C「タクシーなど」

私「ではタクシーを調べてください。車いすごと乗れるタクシーはだいたい1か月前の予約なので厳しいと思いますが」

駅員C「そうですか。では一応調べますが、代金はお客様負担で」

私「駅は公共交通機関です。駅員さんを3,4人、集めてくれませんか?」

駅員C「熱海駅は一切そのような手配は行っておりません」

私「ではCさん、一緒にお願いします。」

駅員「管轄外です。できません」

私「バリアフリー法がありますよね。車いす対応をお願いします」

駅員C「利用者3000人以下の駅は対象ではありません」

私「障害者差別解消法があり、エレベーターがない駅は、合理的配慮としてほかの手段で対応していただく法律があります。エレベーターを作ってほしいと言っているわけではなく、エレベーターがないならば、それ以外方法で対応する義務があります」

駅員C「現状としてできかねます」

このやり取りを、合計1時間繰り返しました。

伊是名夏子さんの発言の中にも「障害者差別解消法」があり、国・地方公共団体等は「合理的配慮」を行う義務があると駅員さんに伝えていますね。

伊是名夏子さんがおっしゃっていることは、間違いありません。

では、一体なぜ、これほど炎上してしまったのでしょうか。

私は、大きく、以下の2点が炎上ポイントではないかと考えます。

①事前に連絡をしていなかった
②無人駅に4人の駅員を呼び、重さ100kgの車いすを運んだ方々への感謝の気持ちがない

JR東海のホームページを確認すると、車いすをご利用になる方へ向けて、「スムーズにご利用いただくために関係箇所との調整が必要な場合がありますので、事前の連絡にご協力をお願い致します。」とのメッセージがあります。

電車で行こうと決めていたのだったら、ほんの1本、事前に電話をしていれば、お互い無駄な時間を過ごすこともなく、不快な思いをすることもなかったのではないでしょうか。

それでも、なんとか伊是名夏子さんの要求に応えようと、最終的には駅員さんたちに協力してもらっているんです。
それにも関わらず、「JRで車いすは拒否されました」と声高に叫び、シェアを求める姿勢には疑問を感じますよね。

そもそもこの問題、「乗車拒否」ではないですよね?

バリアフリー法、障害者差別解消法などの法律を盾に、合理的配慮や対応義務を、まるで強要するような伊是名夏子さんが、クレーマーとして世間に認識され、批判を受けてしまうのも、悲しいですが納得してしまいました。

ネット上にも、伊是名夏子さんに対する厳しいが上がっています。

まとめ

今回は、『公共交通機関での乗車拒否は法律違反?JRで車椅子の乗車拒否を訴えた伊是名夏子が炎上した理由は?』という内容で情報をまとめてみました。

障害の有無にかかわらず誰もが安心して生活ができるように、と制定された「障害者差別解消法」の基本的な理念は、理解できるし賛同します。
その大前提として、障害者であっても健常者であっても、お互いの「思いやりの心」が根底にあるのではないでしょうか。

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